塩田千春展 魂がふるえる@森美術館 六本木
昨夜はホントに怖かった。台風19号は日本列島をゆっくり縦断し、甚大な被害をもたらした。被災された方々には心からお見舞い申しあげます。
さて、台風一過。今日は夏に逆戻りしたかのような陽気になり、地元の鉄道は午前中には復旧したので、13:00頃に六本木ヒルズへ。
ずーっと見たいと思っていた塩田千春展@森美術館。開館は14:00とのことで、1時間ほどチケット売り場前で待ちました。
森美術館は森タワーの53階。展望台のある52階からエスカレーターで上っていくと…こんな白いインスタレーションが!
この赤い糸の森のようなインスタレーションのキャプション…「糸はもつれ、絡まり、切れ、解ける。それはまるで人間関係を表すように、私の心をいつも映し出す。」
「赤い糸で結ばれている」とか「運命の赤い糸」という言葉があるが、赤い糸は深い絆となりうる一方で、自由になりたい心と体をがんじがらめにする。繭に絡め取られる蚕のように、人の営みは絡み合う赤い糸の集積?遠目に見ると美しい赤い糸の空間の中に身を置きしばらく佇んでみる…胸騒ぎがして落ち着かない。
現在は、舞台美術の世界で活躍中の塩田さん。学生時代にはこんな体当たりのパフォーマンス。その迫力に息をのむ。
その昔のオノヨーコさんや草間彌生さんを思い起こさせる。別の展示室には浴槽の中で泥をかぶって撮影した動画もあり、仰天した。
黒い糸の空間。幼い頃に見た、火事で焼けてしまった家々のイメージから創り出された死の世界。
ベルリンの工事現場で捨てられていた窓たち。
糸でつられたトランクたちがうごめいていた!!
魂を揺さぶられたあとで…台風一過の東京は、まだまだ被害の爪痕がここかしこに残っているのに、空は澄み渡り、東京タワーがきれいに見える。
子供の頃(昭和)は東京タワーが一番高かったのに、それを上から見下ろす令和の世。地球温暖化が進み、世界中がネットワークで繋がった。
スカイギャラリーでは、昭和、平成、令和…と、半世紀にわたりマルチな活動をお続けの細野晴臣さんの観光ツアーが…。これもすごく見応えがあって、オススメです。