秋の染め其の弐 マリーゴールド&コチニール
秋の染め第2日。
今日は染め場が17:00閉館なので、段取り良く作業しなければなりません。
…となると、煮出す染料は1種類。
化学染料なら作業は楽になりますが、せっかくなのでコチニールも。コチニールは乳鉢ですりつぶし、酢酸を加えるだけで発色するので、わりと手軽に使えます。
まず、今日煮出すのは、マリーゴールド。ミョウバン媒染で金茶色〜黄色に染まります。
キク科の花は染料としては優秀。堅牢度も良いです。
草木染めは、黄色と茶色に染まる染料が圧倒的に多く、多少の色相差はあっても、みんな似通った色目になってしまいます。
黄色に藍を染め重ねて緑を出したり、茜や蘇芳の赤を重ねて橙色を出したり、染め重ねることで色のバリエーションは増やせますが、自由自在に色数を増やせる訳ではありません。
コチニールは、南米のウチワサボテンに付く虫を乾燥させたもの。日本では採取されません。
動物性染料ですが、草木染めの仲間になっています。
10gのコチニールを…
乳鉢ですりつぶして
酢酸を5cc加えて発色させます。
時間に追われて、すりつぶし方がちょっと足りない感じではありますがー
このウラでは、ウール(ポロアスのトップ)の先媒染やら、タッサーシルクの精錬やら、着々と作業を進めないと…
タッサーシルクは薄い黄色をしています。白い糸を染めるより、色に深みが出るといいな…
バタバタしたので、色ムラが結構はっきりしていますが、それも面白いので、良しとしよう(^^;;
マリーゴールドはこんな風。
袋真綿(上左)とタッサーシルク(上右)とポロアスのトップ(下)。
コチニールはこれ。
袋真綿(上左)とポロアスのトップ(上右)と群馬県産のシルク(前回タマネギで染めた残り)。
ヘトヘトしながら片付けを終え、閉館時刻を9分超過。すでに出口は閉まり、「時間厳守でお願いします‼︎」と叱られてしまいました。
申し訳ないm(_ _)m。。
次回の染めは、来月を予定しています。